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意外と知らないサッカー・コイントスの流儀

text by 編集部 photo by Asuka Kudo / Football Channel

コインはボールと違って規定がない!

 通常、お互いが後半に自分たちのサポーターが陣取る方向へ攻めることになるよう、どちらがコイントスに勝ってもエンドは変えない状態でキックオフを迎えることが多い。

 だが例えば日差しや強風、ピッチ状況等を考慮し、「前半を耐えてしのぐ」あるいは「前半のうちから勢いをもって押し込む」といった狙いがある場合、あえてエンドを入れ替えるケースもある。キックオフ前にエンドが入れ替わる場合は、そうしたチームの思惑を推測することもできる。

 コイントスで使用されるコインについてだが、重さや外周の長さ、空気圧等細かい規定が設けられているボールとは違って、表と裏が明確に判別できるものであれば、特に規定はない。

 したがって、どういったコインを使うかはレフリーによってさまざま。スポーツメーカーが製造・販売しているコインもあるが、思い入れのある外国のコインや記念コインを使っているレフリーが少なくないようだ。

 もうひとつ注目すると面白いのが、コインの落とし方。ピッチの上に落とすレフリーもいれば、手の上に落とす人もいるし、手といっても手のひら、手の甲と、キャッチの仕方や見せ方も各人各様のスタイルがある。

 スカパー! のJリーグ中継では、今シーズンからこのコイントスの様子がクローズアップされるようになり、レフリーが選手にかけている言葉もテレビを通じて聞くことができるようになった。そうしたコミュニケーションも含め、レフリーの一挙手一投足に目を向けてみるのも面白いだろう。

 ちなみにコイントスに使われたコイン、試合中にピッチ上に落としてしまうと危険だし探すのが大変なので、レフリーが使った後は第4の審判に預けておくことが多いようである。

【了】

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