乾のドリブルにもしっかりと対応
左SBのプリプ、左SHフスティを中心に攻撃を仕掛けていく。ときおり酒井も右サイドでコンビを組んだシュミーデバッハにボールを当て、その外側を大きく回り込んで前線へと駆け上がり、チームバランスを考えながら攻撃参加した。一方、同じく先発出場した乾貴士にはうまくボールが入らないなど、フランクフルトは上手く攻撃を仕掛けることが出来ない。
そして25分、左サイドを駆け上がったプリプからの折り返しを、ジュフが豪快にヘッドで突き刺した。勝利に焦がれていたのは選手たちだけではなかった。アレーナの観衆も、歓喜に沸いた。
後半に入っても試合展開は変わらない。今試合、酒井はディフェンスにおいて存分にその姿を示した。ロングボールに対するヘッドでの競り合いでは、ほとんど勝利を収めた。
マッチアップした乾に対しても、「ああいった緩急をつける選手は得意ではない」としながら、ボランチのアンドレアセンと組んでしっかり対応する。54分には、ドリブルで突き進む乾から、素晴らしいスライディグタックルでボールを奪い、ボランチへと繋いだ。
64分に乾が途中交代したあと、67分にはフスティが直接FKをねじ込んだ。記者席では、地元の記者たちも喜びを爆発させている。終盤少し危ない場面もあったが、ハノーファーは終始安定したゲーム運びを見せ、8試合ぶりとなる勝利をもぎ取った。
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