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【プレーを徹底分析】“130億円男”ギャレス・ベイル。サッカー選手として彼は何がすごいのか?

text by 清水英斗 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

フィジカルも強い

 次はベイルのドリブルだ。左サイドのタッチライン際、やや狭いスペースで相手と対峙するときは、アウトサイドでボールをつついて縦へ進み、相手より半歩前に出るパターンを多く用いる。

 ズバッと置き去りにするというより、半歩前に出て、肩をグッと押し込むイメージだ。186センチと恵まれた体と強さを持つベイルは、ぶつかられても耐えられるだけのフィジカルを持っており、そこから耐えてさらに前へ侵入していくか、あるいは半歩抜いたすき間からクロスを入れる。

 そのクロスは決して味方を正確にねらってものではないことが多いが、「ボールをつついたあと、このタイミングで空いたコースに蹴るから中に入って来い」というメッセージを込めたボールを入れる。

 トッテナム時代、アデバヨールやデフォーといった選手はそういうベイルのねらいをよく理解してゴール前に入ってきた。サイドプレーヤーとしてのベイルは、このような引き出しが特徴的だった。

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