シャルケらしからぬ試合だったシュトゥットガルト戦
ブンデスリーガ第14節、内田篤人を擁するシャルケはホームでシュトゥットガルトと対戦。酒井高徳が2試合続けてベンチスタートとなった中、シャルケの内田は“新星“ベルナーと激しいマッチアップを繰り広げ、時に厳しい局面で体を張りチームを救った。
この日の主役は内田と縦のホットラインを組むファルファン。前半の34分にイーブンボールの奪い合いから、シャライのパスを受けたドラクスラーが3人を引き付けワイドにボールを流すと、ファルファンがダイレクトで放ったシュートはGKウルライヒの右腕を弾いてゴールに吸い込まれた。
後半の立ち上がりにはドラクスラーが倒されて得たPKを再びファルファンが決め、79分にタイミング良く攻め上がったノイシュテッターのポストからジョーンズが目の覚める様な右足のミドルで突き離し、3-0で勝利を飾った。
終わってみれば3得点をあげ、無失点という結果になったが、ある意味で従来のシャルケらしからぬ試合ではあった。ボール支配率は45%とシュトゥットガルトを大きく下回り、パス数も252本で序盤戦より、開幕戦のハンブルガーSV戦で記録した403本の62%でしかない。
これは守備のバランスが大きく崩れた状況から、立て直しをはかった結果だ。内田やフクスの高い位置での組み立てや攻撃参加が減っていることには賛否両論あるだろうが、現在の安定飛行を支えているのは彼らの守備面での貢献だろう。
もっともシャルケはチャンスを作れていないわけではない。3得点という目に見える結果もさることながら、実は攻撃の内容でもシュトゥットガルトを大きく上回っていた。それを明確に示すデータが「エリア内侵入」だ。