11月24日、BS-TBSで放送された「選択の時」に川崎フロンターレプロモーション部天野春果部長が登場。徹底的な地域密着でサポーターを増やし続けたその仕組みと、彼の取り組みに密着し、天野春果のマネジメント術を紹介した。
地元を走る東急電鉄とコラボしたイベントのように、既存のサッカーファンだけではなく、鉄道ファンといった新たな層を獲得していく姿勢を打ち出している川崎フロンターレ。これまでにも南極からの始球式などサッカーとは関係ない企画を多く行ってきたが、その理由について天野はこう語る。
「サッカーに興味のある人はサッカーで見にきてくれる。サッカーに興味のない人のきっかけを作るための仕掛けですね。きっかけをたくさん作ることが大事です」
その背景には、大学時代、アメリカのワシントン州立大学で学んだスポーツマネジメントが生きていると話す。
「めちゃくちゃ楽しかったんです。あっちはウィットに富んでいる。相手との試合でどうやって興味を持ってもらうか。
そのスポーツにしか興味がない人しか観に行かないようなプロモーションの仕方はしないんです。いかに地域にいる多くの人に注目してもらうか。
それは対戦相手をもじったり、イベントをしたりする。スポーツというものをどういう切り口でプロモーションするか。あの経験は間違いなく生きてますね」
きっかけをたくさん持つことで多くの人の始まりをつくる。そして継続して応援してもらえるように、終わりは作らない。それが天野春果のマネジメントなのだ。
「きっかけは人それぞれで全部違う。タイミングが違う。きっかけのトゲトゲをたくさん作ることが大事だと思ってます。人によって何がひっかかるかは違う。
だから自分の腕次第。妥協してはいけないし、やり続けないといけないし、動き続けないといけないと思ってます」
最後に、目標を聞かれた天野は力強くこう語った。
「目標は毎試合スタジアムを満杯にすること。川崎の人たちの笑顔で溢れ返っていること。そしてそれが毎試合に続くこと」
きっかけを作って終わりを作らない。天野春果の挑戦は、まだまだ続いていきそうだ。
【了】
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