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【サッカー×ビジネス】野々村芳和がビジネス視点から日本サッカーを斬る! 第1回:魅力的なコンテンツにするには…(前編)

まだ少ないカラーのはっきりしたクラブ

廣瀬 見ていて気持ちがよかったんですよね。おそらく決められたパターンがあって、毎回同じサイドを上がれるようにチームとして連動してやっていて、ああ、監督がうまくやっているんだろうなあと。スキルがそれほど高くなくてもチームとして対抗できるもんなんだなと感じていました。

野々村 そうなんですよね、できるんですよ。

――その辺り、チームマネジメントやクラブ経営などを踏まえていかがですか?

野々村 トップが方向付けをするという意味で、サッカークラブはクラブがどういうサッカーをするかはトップがビシッと決めないといけません。コンサドーレはああいうサッカーをするんだな、と認識してもらって他と差別化を図るとファンがついてくる。ゼーマン監督は「正解はこれだ」とうまく選手に伝えて自分のサッカーを展開していたんだと思いますね。

廣瀬 一般企業でいえば経営理念でしょうか。うちの場合は「楽しく働いて、世の中に笑顔をふりまく」という理念を掲げていて、残業はしないでプライベートは増やすといった行動指針も作ったんです。

 まあ、おかげであまりにも習い事に没頭する社員が増えてしまったわけですが(笑)、そういうカラーを選んでくれる人たちがいて楽しくやっています。サッカークラブはそういうカラーがはっきり出ているところが少ないように感じますね。

野々村 まだありませんね。20年前に開幕した当初から南米か欧州の真似事から入ったリーグなので、途中でチームのスタイルが180度変わることがよくある。この20年間をよくわからないままに過ごしたJクラブも多いと思います。

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