「親父は、自分の希望や生きがいを、すべて子どもたちに向けていたんだなと、今ならわかります」
父は、城福が大学4年生の時に他界している。城福は、大学を卒業して、その数年後に結婚。まもなく、今度は自分が父親になった。
子育てのことを考える時がある。今の自分が、父親として合格なのか、失格なのか? 両親と比べてどうなのか? それは城福自身、まだわからない。
「自分は『子どもを教育する』というより、『子どもと一緒に生きていく』という気持ちが、常にあります」
と、話す。若くして亡くなった父親の思いが、城福の中に生きているのだろうか。そして、“二人”は絶えず会話しているのかもしれない。
親の背中、子どもの成長
監督業とは、まったくもって特殊である。
会社勤めならば、まずわからないようなことまで、家族に丸見えになってしまう。マスコミには、試合ごとに持ち上げられたり、引きずり下ろされたり。
テレビの中継画面には、敗戦後の表情までもが、大写しになる。
続きは『プロフットボーラーの家族の肖像』にて、お楽しみ下さい。