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ポゼッション低下は哲学と真逆? 若手起用は? 無敗バルサを牽引するマルティノ監督の正体とは?

text by 山本美智子 photo by Rafa Huerta

古巣ニューウェールズで大きな成果

 ポジションは、攻撃的ミッドフィルダーだったが、クラブ史上の最多出場を果たしただけでなく、マルセロ・ビエルサがチームを率いた時の主軸となったことでも知られている。選手として欧州でプレーした経験もある。

 91年の冬の移籍でやってきたスペインのテネリフェでは、背番号「10」をつけてプレーし、カンプノウの土も踏んでいる。ちなみに、タタが選手として唯一戦ったバルサ戦は、ルイス・エンリケがゴールを決め、1-0でバルサが試合を制している。

 選手引退後、指導者としてはパラグアイ代表監督としての功績が有名。その後、コロンビア代表からも声がかかるも断り、古巣のニューウェールズの指揮を執ったことも語り草になっている。

 当時、降格を回避しなければならないほど、見る影もなくなっていたニューウェールズを降格から救っただけでなく、翌年には優勝に導き、リベルタドーレスの準決勝まで進んだのだ。マルティノのニューウェールズにおける偉大さがこれらのエピソードからもわかるだろう。

 バルサの監督としてやってきたのは、そういった成果をニューウェールズで残した後だ。果たして、このタタ・マルティノはFCバルセロナの哲学にあったサッカーをする監督なのか。

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