「選手を入れ替えるのは勇気のいること」
遠藤のようなレギュラー常連の選手が控えに回るというのは、少なからずショックもあったかもしれない。それでもこうしたメンバーの入れ替えがチームを活性化させたのは確かだ。それを彼自身も認めている。
「今回はみんなが安定したプレーをしていた。誰が出ても計算できると監督が感じていれば、それが選手の力でしょうし、今まで外から見る機会が多かった選手もいい機会になったと思う。選手を入れ替えるのは勇気のいることだと思いますけど、この2試合に関してはいい効果が生まれたと思います」と遠藤はザック監督の采配に理解を示す。
加えて大きかったのが、彼が後半から出てくることで、非凡なパスセンスやゲームメーク力がより生きるようになったこと。10月2連戦では遠藤と長谷部の鉄板ボランチのところが攻撃の起点だと相手も分かっていたのだろう。
2人が執拗なチェックを受け、ボールを奪われ、ショートカウンターを食らう場面が目についた。彼らがつぶされれば、柿谷曜一朗や岡崎が裏を狙おうとしてもボールが出てこない。相手のマークがルーズになる後半から遠藤を出せば、その分、彼本来のよさが出るという計算が指揮官にはあったのだろう。