育成の重視や環境改善を求める【写真:goal.com】
イタリア代表のチェーザレ・プランデッリ監督は、イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』によるインタビューを通し、同国サッカー界の問題点を訴えるとともに改革の必要性を主張している。
資金の不足や欧州の大会でのクラブチームの不振、サポーターによる暴力行為や差別問題など様々な問題を抱える中で、プランデッリ監督は若手選手の育成を重視していくべきだと強調。若年層の育成に投資とアイディアをつぎ込んでいくべきだと語る。
イタリア人の若手選手が十分にチャンスを得られず、経験を積んだ選手が不足していると指摘するプランデッリ監督。代表チームを適切にサポートする体制も必要だと訴えた。
「どの国の代表監督も、それぞれのクラブで経験を積んだ選手たちを集めてチームにしたいと思うだろう。だが私に起こったのはその逆のことだった。欧州で戦っている選手はわずかだったため、60人もの選手を招集しなければならなかった。選手層を厚くする役割を担ったのは代表チームの方だった」
「ブラジルはセレソンを再優先し、コンフェデレーションズカップに準備をして優勝した。クラブは優先されていなかった。イタリアでは去年は、FIFAで定められた日程の親善試合の4日前に北京でスーパーカップが組まれていた。もう少し代表チームを重視することが誰にとってもプラスになるだろう」
スタジアムの設備やファンの姿勢も、他国に比べて改善が必要な部分だと主張する。
「この前のナイジェリア戦は(ロンドンのフラム本拠地)クレイブン・コテージで行った。1万5千人収容の小さなスタジアムだが、全員がすごく近くて快適で、8万人もいるかのようだった。環境が整えばプレーもより良くなる」
「だが他国では、試合を観戦に訪れる際の精神もこの国とはまったく異なっている。試合が終われば健闘をたたえて去るだけだ。イタリアではいつも人生を懸けた試合のようだ。結局はゲームに過ぎないもののために、行きすぎている」