「日本のプレースタイルは、まさに“モダン・フットボール”」
ホームサポーターの大歓声の中で、国民的英雄であるディアブル・ルージュ(赤い悪魔)を2-3で破った日本代表。対ベルギー戦での無敗記録をひとつ伸ばしたが、この試合を取材した現地記者たちは、日本代表の戦いぶりをどのように見たのだろうか。
馴染みのベルギー人記者、2人に話を聞いてみた。
フラマン語を公用語とするベルギー北部の主要紙『ヘット・ラースト・ニュース』のルディ・ヌイエンス記者は、代表取材歴30年のベテラン。かたやクリストフ・フランケン記者は、ヌイエンス記者がちょうど取材を始めたころ産声を上げた、29歳の青年ジャーナリスト。
しかしフランス語圏で絶大な人気を誇る『デルニエ・ウール』紙で、代表チームや国内で最も注目度の高いアンデルレヒトを担当する将来有望株だ。
まず、両者とも、ベルギー戦での日本代表の戦いぶりには好評価。
「日本のプレースタイルは、まさに“モダン・フットボール”と言えるでしょうね。動きの量が豊富で、ショートパスをつなぎ、巧みなコンビネーションでチャンスを作っていく。常に5、6人がひとつの動きに絡み、スピーディで実に攻撃的なゲームを展開していました」(ヌイエンス記者)
「非常に質の高いフットボールをするな、と思いました。選手たちの動きが敏捷で、テクニックもある。とにかく良く走るし、チームワークが徹底していて細かいパスで組み立ててくる。オフェンシブで、アクションが多彩でしたね」(フランケン記者)
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