「スカウトも当たりましたし、総合的な力で勝てた」
「イメージはある程度できていますけど、システム的に(相手は)1トップかな。なのでガッツリ1対1みたいにはなりますけど、アザールは中に入ってきたり、ゲームを組み立てる役割もするんで、どこでマークを離すかを中の選手ととうまく話しあいながらやらないといけない。
僕が全部ついていったらサイドが空いちゃうので、マークの受け渡しのタイミングが大事だと思います」と注意点を明確にしていた。
ところが、フタを開けてみると、内田はベンチスタート。右サイドバックには酒井宏樹が陣取った。その酒井宏樹は柿谷曜一朗の同点弾をアシストし、右サイドで攻守のバランスをうまく取りながら気の利いたプレーを見せた。
前半は前に清武弘嗣、ボランチに山口螢がいて、ロンドン五輪代表時代に培った連携を活かせたのも大きかったようだ。中寄りの位置に入ったアザールとのマッチアップも回数自体はそう多くなかったものの、相手の守備のルーズさを見極めながらうまく駆け引きしていた。そんな酒井宏樹の動きを内田は90分間、外から冷静に見ていたという。
「ホントにみんな最後まで集中していた。最後にセットプレーで1点やられましたけど、宏樹も前に出ていく勇気があったし、アザールがディフェンスついてこないっていうのも分かってプレーしていた。
スカウトも当たりましたし、総合的な力で勝てたのかなと思います。オカちゃんみたいな途中から入った選手もよく決めたし、ヤットさんもいいアシストを見せた。そういうのがつながってくと、勝ちにつながるかなと思います」
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