左サイドで起点となり攻撃に連動性をもたらす
開始15分にショートカウンターからミララス(エバートン)に先制されたことでオランダ戦同様、苦しい展開を余儀なくされた日本だが、前半のうちに柿谷が1点を返し、後半には本田が逆転弾をゲット。その際、香川はいい黒子の動きでスペースを作り、遠藤からの横パスを受けた本田をフリーにした。岡崎慎司(マインツ)の3点目の時は直接的な絡みはなかったものの、左サイドで確実に起点を作り、攻撃に連動性をもたらした。
「相手を圧倒できてたかは分からないですけど、チームとして最初にミスから失点してもブレずにやることをハッキリして、前からプレッシャーをかけ続けて、その中で攻め続けたから、点が取れたと思う。チームとしてうまく戦えたのかなと思います。
僕個人としてはまだまだミスが多かったですし、そこは自分の反省点。だけど、攻撃陣がうまく連動したから、3点目のような素晴らしいゴールが生まれた。勇気を持ってどんどん前に行く姿勢がゴールにつながった。チームが勇気と自信を持ってやれたからこそ、ベルギーに勝てたんだと思います」と彼はうれしそうな表情を浮かべた。
10月のセルビア・ベラルーシ2連戦ではマンUで出場機会から遠ざかっている影響が出て、動きに精彩を欠いた。エースの不振が日本代表に深刻なダメージを与えていた。その責任を香川自身、強く感じていたようだ。
「先月2連敗して、もちろん危機感や悔しさは1人ひとり感じてました。そういう中でもう1回、しっかりと今回の2連戦にチャレンジしようとみんなで話し合って意思統一を図った。自分たちのスタイル、前線からプレッシャーをかけていく形をもっとやらなきゃ強豪相手には勝てないと全員で信じて2試合をやれたからよさが出た。チームとしてやることがハッキリしたし、精神的にもコントロールできたから勝てた。僕も10月よりは充実感があります」と彼は前向きにコメントした。