明確な課題を持ち挑んだベルギー戦
16日のオランダ戦(ゲンク)では後半頭からの出場で、試合の流れをガラリと変えた香川真司(マンU)。彼と遠藤保仁(G大阪)が入ることで本田圭佑(CSKA)の負担が軽くなり、本田がゴールに絡む場面が急増。相手への脅威が一段と増した。
香川自身も「前半は中盤で相手に見切られていた分、後半は僕らがうまくコントロールしたかった。そのためにどんどんボールに絡んで動きながらやることが自分たちにとって一番大きいかなと思ったので、試合の流れを見てうまくスペースを見つけるようにした」と攻撃面で工夫したポイントを明かす。
さらに対面にいたロッベン(バイエルン)の勢いを半減させた守備にも手ごたえをつかんだという。
「後半から僕らがやることをスッキリさせたからこそ、内容がよくなったと思う。それを前半後半通してより高い精度を持ってやれれば理想だけど、90分通してやるにはまだまだチームとしての完成度が高くない。60分だったり70分だったりちょっとずつ自分たちの時間帯を増やして、トータルで戦えるようにしないといけないなと思いますね」
こういう課題を明確にしたうえで、19日のベルギー戦(ブリュッセル)に挑んだ香川。今回は案の定、左FWのスタメンに抜擢され、本田らと攻撃陣を形成した。特筆すべきはボランチに山口螢(C大阪)、右FWに清武弘嗣(ニュルンベルク)、FWに柿谷曜一朗(C大阪)とかつてともにプレーしたC大阪の面々が中盤より前にズラリと並んだこと。香川にしてみれば連携面を考えてもやりやすい構成だったに違いない。
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