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戸田和幸という生き方(後編)

text by 大泉実成 photo by editorial staff

「あいつ(稲本)とヒデさんと組んでやらしてもらって、楽しかった」

──2002年は結果も出し、戸田さんは脚光を浴びることになりました。

戸田 いいチームでしたね。いいチームだから僕が生きただけで、僕が良かったからいいチームだったわけじゃない。チームが良かった。

──このチームで印象に残っていることは他にありますか。

戸田 相性が本当に合うということでは、僕は稲本と本当に合ったんでしょうね。僕はあいつと全然仲良くなかったんですけど、で、あいつは多分俺のこと嫌いなんだけど(笑)、でもあいつとヒデさんと組んでやらしてもらって、楽しかったですねえ。

──楽しかった。

戸田 俺は死ぬ気でこれを頑張ればいいんだって思えるから、後はこいつらが仕事してくれるっていうのがあるから。

──戸田さんががっちり止めてくれるという信頼感があるから、稲本さんはあれだけ前に出て点を取れた。

戸田 必ずしも仲がいいから相性が合うわけじゃない。そういうのを学んだのもこの時期ですね。コミュニケーションは必要だけど、馴れ合う必要はない。ただ、やっぱり僕はアクが強いんですかね、相手から警戒されるんですよ。壁があるというか。僕としては皆さんと仲良くしたいだけなんですけど。

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