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戸田和幸という生き方(後編)

text by 大泉実成 photo by editorial staff

「チームに貢献できない人間は、チームにいてはダメ」

 2009年には韓国に渡るが、骨折し日本でリハビリに励む。3ヵ月のリハビリを経て再び韓国に戻ったが、そのときにはチームは出来上がっており、しかもプレーオフに臨んでいて、戸田に出番はなかった。

 2010年は、韓国からの話もあったが、家族に見守られてプレーすることを選び、ザスパ草津への完全移籍に同意した。好調で迎えた2010年シーズンだったが、人工芝の下が硬いグラウンドに、膝が悲鳴を上げた。結局両膝を手術し、リハビリに打ち込む1年となった。

 そんな中で、チームは2011年も戸田との契約を結んだ。

「この硬いグラウンドに負けないことですね。そのためには中途半端に帰ってきてはならないんです。前よりも強くなって帰ってこないといけない。

 じゃないと、自分のプレーができないですから。自分のプレーができなければ、このチームに居ることができない。チームに貢献できない人間は、チームにいてはダメなんです。そこは一貫していますから」

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