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香川真司 11年前

マンUのサッカーは本当に“つまらない”のか。香川が挑むフットボールの国の壁とは?

マンチェスター・ユナイテッドのサッカーに香川は「合っていない」という意見がある。まさにそこに過去の日本人選手が活躍出来なかった「壁」がある。母国のフットボールに脈々と受け継がれているもの。それこそが「壁」の正体である。

シリーズ:フットボール母国の神髄 text by 森昌利 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

香川とロイスのトレード移籍は「ゴシップ」

マンUのサッカーは本当に“つまらない”のか。香川が挑むフットボールの国の壁とは?
移籍の噂が出るのも、香川がまだプレミアのサッカーに定着していないという印象が地元記者の中にあるからだろう【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 先週のコラムで香川の移籍はないと結論付けたばかりなのに、また英国で日本代表MFのドルトムント出戻り移籍報道が出た。今回は、高級紙『タイムズ』が11月12日付のスポーツ面のトップで報じたので、日本でもニュースになった。

 ドイツ代表MFマルコ・ロイスとのトレード移籍というストーリーだが、ドルトムントがロイスの移籍に応じる移籍金額の設定があり、それが3500万ユーロ(約47億2500万円)だという。タイムズによると、ユナイテッドは金銭に香川をプラスしてドルトムントに獲得オファーを出すらしい。

 しかし記事中には当事者のコメントもなく、目新しいものは何もない内容だった。「クロップが今も香川を欲しがっている」という記述が唯一事実といえる部分で、ゴシップの領域を出ていない。

 この日はリーグ戦と代表戦の谷間で、ニュースがなかったこともあり、他紙でも「チェルシー、ファルカオ獲得へ」「アーセナルがベンゼマ獲り」「ジェコがマンチェスター・シティ離脱」といった観測記事があった。

すかすかの紙面を埋めるためにこういった移籍話は絶好だ。もちろんタイムズという高級紙だからといって、移籍に通じる新事実がない記事を信用するわけにはいかない。

 けれどもこうした噂が出るのも、香川がまだプレミアのサッカーに定着していないという印象が地元記者の中にあるからだろう。

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