今季もJ2で開催されるJ1昇格プレーオフについて改めて大会概要をおさらいしておきたい。
J1昇格プレーオフはトーナメント形式で、まず準決勝では年間順位が3位と6位、4位と5位がそれぞれ年間順位上位チームのホームで対戦する。この準決勝を勝ち進んだチーム同士が国立競技場で決勝戦を戦い、J1へ昇格するチームを決定する。
昇格プレーオフでは、準決勝も決勝も、年間順位が上位のチームにはアドバンテージが付加され、ドロー決着の場合は勝者扱いとなる。
だが、昨年初めて開催されたJ1昇格プレーオフでは準決勝2試合のスコアがいずれも0-4だった。年間順位で下位のチームがアウェーで圧勝したのだ。
さらに、決勝戦でも年間順位が下位の大分トリニータがジェフ千葉を打ち倒して、見事に年間順位6位からJ1昇格を果たす結果となった。
「年間順位が上位のチームは引き分けでも勝ち抜けるというアドバンテージがある分、受け身になりやすいのではないか」
大会期間中からアドバンテージの優位性を疑問視する声が多数挙がってはいたものの、今大会もレギュレーションは変わらず。今大会も結果とアドバンテージの関係には注目が集まりそうだ。
また、J1昇格プレーオフは大いに盛り上がり、興行としては成功したといえる。だが一方で、たとえば、決勝戦はJ2の3位チーム決定戦であるはずが、まるでJ2の優勝チーム決定戦かのように過剰に祭り上げられる演出を疑問視する声がJ2関係者の間で広がっていた。
昨年J2で優勝したヴァンフォーレ甲府の城福浩監督も「3位チームがJリーグのマイスターシャーレを掲げているのに2位の湘南が掲げていないのは疑問」と大会後に発言。その後Jリーグが斟酌したのか、湘南へマイスターシャーレが送付されることとなった。
新たに始まった大会だけに不備な点は修正されながら進むと思われる。今大会の動向にも注目したい。
【了】
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