スペースがあれば強い。如何に“形”に持ち込ませないかが勝負のポイント
藍澤:その二人のマッチアップについて、今矢さんはどうお考えになりますか?
今矢:ロッベン選手はPSV時代は左サイドでやっていましたし、決して慣れていないということではないと思います。縦に仕掛けるのはすごく得意な選手で、抜ける形を持っている。ただ、その形にさえ持ち込ませず、事前にしっかりプレスをかけておければ対処は出来ると思います。
もちろんスペースがあって前を向いた時には強いって自分で分かっているので、そういう受け方をしてくる。裏に抜けるというよりは足元で受けてスピードに乗ろうとしてくるので、それを如何にやらせないかがポイントになってくると思います。
ロッベン選手にボールが入りそうになった時にしっかり詰めていればそうそうやられないと思うんですが、3~4メートルってロッベン選手にスペースを与えてしまうとその形を作られて、内田選手と言えども、難しい対応を迫られます。
バイエルンでも、右からカットインしてシュートを打つなんてみんな分かっているんですけど、それでも止められないだけの形を持っている選手。その形に入らせると厳しいですね。
河治:ロッベン選手がここで仕掛けてくるって分かったら、内田選手はほとんど止められるんじゃないですかね。内田選手のサイドにおける併走能力と言うのは世界でもトップクラスなので、純粋な1on1ならロッベンでも抑えることが出来ると思うんです。
オランダの怖いところはボールを貰うタイミングが色々あること。左サイドバックのダレイ・ブリント選手やボランチのストロートマン選手、この辺の選手たちがいかにいい形でロッベンに渡すかということを常に考えてプレーしています。
【次ページ】周囲との連携も重要