「やろうとしているサッカーが少しずつ出来ているのは確か」
明日は、いつでも新しい。
87分、クリストフ・クラマーが前を向いた。フリーだった。ペナルティエリアの外側で。ボルシアMGのボランチは躊躇なくラストパスを通す。ボールを受けたパトリック・ヘアマンは、そのままシュートを突き刺した。瞬間スコアはボルシアMGリードの3-1となった。夜のボルシアパークが、踊り狂っている。
ブンデスリーガ13-14シーズン第11節を終えた時点で、1.FCニュルンベルクは依然として勝利に恵まれず、苦しい戦いを強いられていた。前任のヴィジンガーに代わり新たにフェルベークを監督として迎えたフライブルク戦も、0-3と敗北を喫してしまう。
第11節を終えて、同じく勝ち点7で並んでいた最下位のブラウンシュバイクは、前日に一足早く行われたハノーファー96とのゲームをドローに持ち込んだ。第12節のボルシアMG戦を前にして、ニュルンベルクは、暫定的だが最下位の18位に沈んでいた。
試合後のミックスゾーンで、長谷部誠はこう述べた。毅然としている。
「結果は見ての通り、勝てないので、非常に厳しい状況です。ただ、ゲーム内容として、今日の後半は良くなかったですけど、前節の試合と今日の試合は自分たちがやろうとしているサッカーというのは、少しずつ出来ているのは確かなので、続けていくしかないですね、これは」
【次ページ】清武、長谷部、フランツで形成するトライアングル