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香川真司 11年前

香川真司がマンUから移籍しない5つの理由

シリーズ:フットボール母国の神髄 text by 森昌利 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

理由【3】モイーズ監督の評価が変化

香川真司がマンUから移籍しない5つの理由
モイーズ監督の香川起用状況が好転していないというのは不自然である【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 これまでのパターンなら、スペースがあり香川がプレーしやすいCL戦で起用し、その直後のプレミア戦では他の選手を使っただろう。ソシエダ戦ではフル出場。それに加え、チームのローテーション制もある。他の有力選手にもなるべく出場機会を与え、欲求不満をためさせない配慮もしたい。

 さらにこの試合は、今季からマーク・ヒューズ監督になって多少そのスタイルに変化が見えるとはいっても、フィジカルなプレミアの中でもとくに肉弾戦が得意なストークが相手だった。正直言って、香川が先発するとは思っていなかった。

 ところがモイーズ監督はそんな僕の思惑を見事に裏切ってくれた。これは“香川を使いたい”というスコットランド人指揮官の欲求が素直に出た起用だと見ていいだろう。残念ながらこの試合で香川は、思うような見せ場は作れなかった。

 が、1-0、2-1と相手に2度先攻されて最後に3-2とひっくり返した試合、最後までピッチに立っていたことは大きい。しかも2試合連続フル出場はユナイテッド移籍以来、初めてだった。

 その次のフラム戦ではヤヌザイに左サイドの先発を譲ったが、後半の頭からサブ出場し、またも勝ち試合の最後にピッチに立っていた。さらに今週火曜日のCL戦では再び存在感を示すプレーを見せ、フル出場を果たした。

 まだまだ物足りないというファンも多いかも知れないが、こうした最近の出場パターンを見て、モイーズ監督の香川起用状況が好転していないというのは不自然である。

 そして肝心である香川の気持ちだ。それは、10月23日のソシエダ戦試合終了後、久しぶりにいいプレーをした香川を、選手と記者とが接触できるミックスゾーンで日本人記者団が10数人取り囲んでいた時のことだった。

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