まずまずのパフォーマンスだった本田だが…
あまりに酷すぎた。CSKAモスクワの守備だ。ボールウォッチャーは当たり前、マークの受け渡しはぎこちなく、GKの目測も甘い(CSKAのGKアキンフェエフは数年前まで評価が高かったのだが)。
これでは大量失点するのは当然だ。チャンピオンズリーグ第4節、マンチェスター・シティのホームに乗り込んだCSKAは5-2で完敗。いいところを探すほうが難しい試合だった。
左ひざの怪我が心配された本田圭佑だったが、先発し、後半途中までプレーした。CSKAのスルツキ監督は「我々はまったくリスクを犯していない。彼は軽い打撲だ。プレーする準備はできていた」と語っていたことから、試合には出られる状態だったのだろう。
本田はそこまで悪くはなかったように思える。シティが誇る屈強のボランチコンビに苦戦した場面もあったが、ボールを持てば攻撃で違いを生み出していた。
だが、敢えて苦言を呈したい。タレントの質の違い、チーム全体の不調はあったにせよ、本田は近い将来、ビッグクラブでプレーする選手だ。ミラン移籍が濃厚とも伝えられており、それが叶わなくとも今よりレベルの高いステージへ挑戦する。
だからこそ本田はもっと高いパフォーマンスを発揮しなくてはならないし、低調なチームを鼓舞するような輝きが必要だ。
この日足りなかったもの、それは守備面で表れていた。
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