「アジア戦略」の目指すところとは
――最後に、改めてこの「アジア戦略」の意義と目指すところを教えてください。
「今、ますます一部の富と選手がヨーロッパの上位のクラブに集中する状況が進んでいます。放映権料だけでなく、スポンサーまでもがそちら側に流れてしまう事態にアジア各国はなりかかっています。
このグローバルな問題に対してアジアとしてどう対処するか、ドメスティックにお金がまわるようにするにはどうしたらいいのか。そこに対して一緒に戦うっていうことがまずは必要だと思います。そこのところで、Jリーグがリーダーシップをとって戦いたい。
よく誤解を受けるのが、今Jリーグがやっているのはイングランド・プレミアリーグがやっていることの後追いの小さいバージョンなんでしょ、という認識です。全然違うんですよ、と説明しています。ちゃんとアジア全体が発展して、最後にJリーグが恩恵を受けるような仕組みを作ろうとしているんだと。
アジアが強くなればワールドカップ予選も大変でしょうけども、地域でしのぎを削るところでなければ本大会で優勝なんてできない。それはもう、望むところです」
【了】