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香川真司 11年前

在英翻訳記者がマンU 退団“疑惑”報道から読む――。香川真司が史上最高である理由

シリーズ:フットボール母国の神髄 text by 森昌利 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

前向きな気持ちを表現した香川だったが…

在英翻訳記者がマンU 退団“疑惑”報道から読む――。香川真司が史上最高である理由
必死の生き残りにかける香川の気持ちを伝えた、非常に公平な内容の記事が出た【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

「後半必ずスペースがあって、空いてくると思っていたんで、とりあえず前半はがまんしながら、やろうかなあと思っていました。そういう意味では結果残したかったし、悔しいですね。

 ただボールにからむ回数はちょっと少なかったのは確かでしたけど。そこまで悪い感じはしなかったんで。

 まあとりあえず、なんらかのメッセージだと思って、やるしかないですし、先は長いし。ただこういうチャンスはモノにしていかないと、ここでは生き残っていけないというメッセージがあると思っているから。まあポジティブに受け止めて、がんばります」

(英訳)
I thought that I would have been able to find some space to create the chances in the second half. In that sense I was disappointed (to have been subsutituted).

Sure, I wasn’t involved that much, I didn’t touch the ball enough but I was trying to be patient so I didn’t feel that bad.

However I have to take this like some kinds of message (from the manager), I need to improve more and more, or I can not survive at this club. I have to take this in a positive way and keep trying to do my best.

 しかし、英語にすると主語も対象もはっきりして、日本語の表現よりきつい印象もある。その点はマークにも伝えた。

 翌日10月1日、記事は出た。かなり大きな記事になっていた。そしてその見出しは、「Kagawa fighting to impress David Moyes」(香川はディビッド・モイーズを感銘させる戦いの真っ最中である)というもの。

 当初懸念したモイーズへの攻撃材料という扱いではなく、前半だけで交代させられたにも関わらず、マンチェスター・Uでの必死の生き残りにかける香川の気持ちを伝えた、非常に公平な内容だった。読後すぐ、マークに「いい記事だった」とメールを送ったのも、当然のリアクションだった。

 ところがこれは単なる序曲だったのだ。このマークの記事――つまり香川のコメントに、あっという間に英メディアが群がって来たのである。

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