ガンソ、ネイマールも招集せず
また、ブラジル国内には2人の若き天才が現れていた。サントスのネイマールとガンソである。2人ともロナウジーニョと同じようにブラジル的な香りをまとった選手だった。
しかし、2010年W杯直前に発表されたブラジル代表を背番号順に並べると――。
(1)ジュリオ・セザール
(2)マイコン
(3)ルッシオ
(4)ジュアン
(5)フェリペ・メロ
(6)ミシェウ・バストス
(7)エラーノ
(8)ジウベウト・シウバ
(9)ルイス・ファビアーノ
(10)カカ
(11)ロビーニョ
ロナウジーニョはもちろん、ネイマール、ガンソの3人はドゥンガの発表したリストに入っていなかった。
この代表にはブラジル代表のスポンサーであるナイキも困ったことだろう。サンパウロ市内にあるナイキショップの壁を飾っていたのは、背番号9をつけたルイス・ファビアーノの写真だった。失礼ながら王国セレソンを代表するには華のない選手だった。