トップレベルの選手が揃うベルギー
今、ベルギー代表がアツい。そのチームには、リオネル・メッシのようなスーパースターがいるわけではない。国際大会での優勝経験もない。そもそも、W杯の出場自体が12年ぶりである。
しかしベルギーには、近い未来のスーパースター候補がずらりと勢揃いしており、数年後にW杯のタイトルを獲得していても不思議ではないほど、チームとしての成熟ぶりを見せている。
例えば、世界的ビッグクラブであるアーセナルとマンチェスター・シティのキャプテンはいずれもベルギー人だ。バルセロナとレアル・マドリーの二強体制が続くリーガ・エスパニョーラで、昨シーズン平均失点が最も少なかったゴールキーパーもベルギー人であった。
16歳10ヵ月にしてトップリーグの得点王に輝いた怪物ストライカーだっている。ベルギー代表は今、サッカーファンの間で密かに話題を集めるチームなのだ。
日本代表は今月19日、2013年を締め括るべく、アウェイの地でこのベルギー代表との親善試合に挑む。ザッケローニ監督も今のベルギー代表を「ベルギーサッカー史上最強のチームではないか」と分析しつつ、「パーフェクトな相手」と評している。今回は、徐々に話題を呼びつつも未だベールに包まれたこのベルギー代表を紐解いてみたい。
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