最近の好調の要因はどこにあるのか?
浦和はタイトルのかかる重要な一戦だからといって、特別なことはしないだろう。普段のリーグ戦と同じように戦うだけだと選手たちは言う。「今の自分たちのサッカーをすれば勝てる」。そういった言葉が選手たちから聞かれる。では“今の自分たちのサッカー”とはどういったものなのか。
「最近、いい試合をして内容もいい。最近の試合のように前からドンドンプレスをかけて、1点取ってもドンドンかけていければ、向こうにチャンス1つも与えないくらいの実力はある」(興梠慎三)
10月5日の大宮との埼玉ダービーから内容的に手応えのある試合が続き、結果もついてきている浦和だが、好調の要因の1つとなっているのが守備面の変化。具体的には素早い攻守の切り替え、そして前から積極的にプレスをかけにいく姿勢だ。
以前にも前からプレスをかけにいくことはあったが、その戦い方は長く続かなかった。ある試合ではできていても、次の試合でできなくなっていることもあった。前の選手は積極的にいきたい、でも後ろはリスクが大きすぎるから引きたい。
その意識のズレから中盤が間延びしてしまい、かえって危ない形になるので、結局ブロックを作って待つというパターンに流れてしまうことが多かった。
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