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【独占インタビュー】ゲルト・エンゲルス「フリューゲルスは本当に家族だった」

text by 羽澄凜太郎 photo by Rintaro Hasumi

「フリューゲルスは本当に家族だった」

「ジェフでの時代はまぁまぁだった(笑)。ジェフには半年しかいなかったからね。もちろんジェフでも良い経験がなかった訳じゃない。僕はあのとき阿部(勇樹)と出会い、すぐさまトップチームで使った。

 当時、阿部は高校生で練習も出来てなかったけど僕がいたときに完全にチームのレギュラーになった。そういう細かいことを除けばジェフではあんまりお互いに上手くいってなかった。
 
 監督の立場としてだったら京都が一番良かった。あのチームは最初から最後まで手ごたえを感じられるチームだったと思う。僕が監督になる前の京都は僕より年上の選手が結構いたし、お金を使っていた。

 それで僕が監督になるときに若い松井大輔、パク・チソン、手島(和希)とかほんとに『若い選手でチームを作る』っていうコンセプトで始動して、タイトル(天皇杯)も獲れて監督としての影響力とか手ごたえっていう点でみたら京都が一番だった。

 レッズはタイトルこそ、そのときはナビスコしか獲ってなかったけど、ギド(ブッフバルト)来てから最初の年は天皇杯準優勝かな? そのあとはすべてのタイトルを獲った。アジアを含めてね。だから本当にビッククラブのコーチ、監督っていう意味では浦和が初めての経験だった。

 本当にどのチーム、どの場所でも良いことがあった。専門的な良い経験ができたという意味では京都、レベル的なことだったらおそらく浦和レッズ。でも、気持ちだとかっていう意味ではフリューゲルス。

 あのチームは本当に家族だった。とくに最後、クラブがなくなってしまう時とかね。あの時は他のチームのサポーターもフリューゲルスを応援してくれていたし、あれは本当に感動的で凄かった」

【その2へ続く】

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