崩しのポイントとなるのは「サイドバック」
筆者はサイドとセンターの間、つまりボランチとサイドハーフの間、さらにはセンターバックとサイドバックの間に縦のスペースが生じやすいと分析するが、果たして選手たちはどういう答えを出し、実行に移していくのか。
崩しの決定的な仕事を担うのは左右のサイドバックであり、中盤のパスワークと流動的なオフ・ザ・ボールを繰り出しながら、サイドバックの選手たちがいかに相手の守っていないところに「ジャッと」(前方や斜めのスペースに鋭く飛び出す“96ジャパン”のキーワード)入ることができるか。スウェーデンを相手にも「サイドバックが得点王」(吉武監督)の理想を実現することを期待したい。
高いボールポゼッションを維持しながら、ディフェンス・ラインを高く維持することで、スウェーデンの攻撃に対してプレッシャーをかけ、「ボールホルダーをフリーズさせる」(吉武監督)時間を増やすことができるはず。それでもボールをうまく持ち出され、相手のウィングが縦の突破を仕掛ける場面をゼロにすることは不可能だ。
【次ページ】長身選手揃う。危険なセットプレー