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“奴隷”から解放されたバルサ。クラシコで進化を見せることができるか?

text by 北村敦 photo by Kenzaburo Matsuoka , Rafa Huerta , Ryota Harada

マルティーノ監督の改革

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メッシも例外ではなく、グアルディオラ監督もビラノバ監督も行えなかった大黒柱の途中交代やベンチスタートにも【写真:Rafa Huerta】

 だが、難しいミッションを課される形で新指揮官となったヘラルド・マルティーノ監督は、矢継ぎ早にバルセロナが進むべき方向性を明示した。それは「プレッシングの復活」や「攻撃のオプションの増加」という言葉で説明されている。

 このうち前者は、レバンテとの開幕戦でいきなり猛威を発揮し、絶頂期を彷彿させる前線からの激しいディフェンスを披露したチームは7‐0の圧勝劇を演じた。また後者については、具体的にはロングボールやカウンターの有効活用が挙げられ、それが最も顕著に表れたラージョ・バジェカーノとの第5節では、5年4ヶ月振りにボールポゼッションで50%を割りながらも4‐0で快勝した。

 現時点で見せている試合毎に異なる姿は、安定感が無いとも臨機応変に戦っているとも捉えられるが、見る者にとっては面白味が増したと言えるだろう。

 マルティーノ監督は一方、補強を凍結して既存戦力への信頼を示すと同時に、昨シーズン終盤の失速の原因となった主力選手の故障や不調を防ぐべくローテーションを徹底している。それはメッシも例外ではなく、グアルディオラ監督もビラノバ監督も行えなかった大黒柱の途中交代やベンチスタートにも手が下されている。

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