改めて証明した高いキープ力
勝ち点を拾えなかった一因に本田が最後に決めきれなかったのもあるかもしれないが、それ以上にCSKAの守備は杜撰過ぎた。
センターバックのベレズツキーもイグナシェヴィッチも、ボール保持者にきっちり距離を詰めることができず、人数は足りているのにピンチを招くシーンは度々あった。運もあり、失点は2点ですんだが、大量失点してもおかしくないパフォーマンスだった。
なんにせよ、チームは勝ち点を積み重ねることはできなかった。とはいえ本田自身のパフォーマンスは総じて良い内容だった。欧州の複数のクラブが視察に訪れているであろう、シティという強豪相手の一戦は一種の「展覧会」であり、この試合で活躍することができた本田は自身の次のキャリアに向けて良い影響を残すことができた。
特に素晴らしかったのは、シティのプレミアでおそらく最も屈強なセントラルMFコンビであるヤヤ・トゥーレとフェルナンジーニョからほぼボールを奪われなかったことだ。
これは本田のフィジカルの強さを駆使したキープ力が、世界のどこのリーグでも通用するワールドクラスの武器であることを意味する。本田のキープ力がもたらすチームの落ち着きを求めるトップクラスのクラブがあるのは間違いないだろう。
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