チャンピオンズリーグも霞む頂上決戦
今週はチャンピオンズリーグ週とあって、サッカーファンはACミラン対FCバルセロナ、レアル・マドリー対ユベントスといった華やかな欧州チャンピオン同士の試合に胸を弾ませていることだろう。
現地のサッカーファンにとっても、チャンピオンズリーグが魅力的なことに違いはないのだが、今週末はリーグ戦のクラシコ第一戦、FCバルセロナ対レアル・マドリーが待ち構えている。
正直、“クラシコ”の前には全てが色褪せてしまう。それはチャンピオンズリーグですら同じだ。この魅力的なチャンピオンズリーグの対戦も、クラシコ前の“アペリティブ”でしかない。メインとなる主菜はあくまでもクラシコなのだ。
メッシ対ロナウド、ベイル対ネイマール、はたまた今年、就任したばかりのカルロ・アンチェロッティ対ヘラルド・‘タタ’・マルティノなど、個人対決だけでも十分楽しめるのだが、クラシコをクラシコたらしめているのは、この試合が同時に歴史を賭けた“国同士”の戦いだからだ。
最近、カンプ・ノウでのホームゲームを観戦した経験のある人なら、知っていると思うが、前半17分になると、一斉にスタジアムが声を上げる。そこで叫ばれることばは、「in-de-pendencia(インーデーペンーデンシア)!」つまり、「独立を!」だ。
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