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優勝するためにデータ上は「あと2敗」が限度? 失点多いマンUはどこを改善すべきなのか?

今季のプレミアリーグで出遅れたマンチェスター・ユナイテッド。まだまだ逆転可能ではあるが、データで見ると、そう安心もしていられない。数字を紐解き、改善策を探った。

text by 内藤秀明 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

このままのペースだと優勝は不可能

 サッカーはその競技の性質上、数字だけでは表現することのできない複雑なスポーツだ。プレーが長く連続的に続くために、一律に同じ時間で切り取ることができない。細かいルールはあるものの「フィールドの中で1つのボールを蹴り合い、1点でも多く入れれば勝ち」というシンプルさがプレーの選択肢を広げ、22人というプレーヤーの人数がよりサッカーを複雑にしていると言える。

 とはいえ、数字がある程度参考になるのもまた事実だ。今回は数字という客観的事実をベースに、数字だけで表現できない部分を主観で補いつつ、今季のマンチェスター・ユナイテッドの状況と課題を説明していきたい。

優勝するためにデータ上だと
第7節終了時点のマンチェスターUは3勝1分3敗、勝ち点は10【写真:Kazhito Yamada / Kaz Photography】

 現在のマンチェスターUは3勝1分3敗、勝ち点は10だ。以下は、第7節終了時点における今季のマンチェスターUの成績をベースに「このままのペースでシーズン終了まで進む」と仮定した場合の予想である。

・勝利:16回(過去7シーズンで最少)
・引き分け:6回(過去7シーズンで2番目に多い)
・敗戦:16回(過去7シーズンで最多)
・勝ち点:54(過去7シーズンで最少)

 まず、勝ち点数から見ていこう。優勝したシーズンで最も勝ち点が少なかったのは、10-11シーズンの80。ただし09-10シーズンは勝ち点85で2位、11-12シーズンは勝ち点89でも2位だった。

 上位チームがつまづいている今季は混戦になる可能性が高く、あるいは勝ち点80程度でも優勝できるかもしれない。しかし現在のペースでは勝ち点54にしかならないため、いずれにせよこのペースで優勝するのは不可能だ。

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