攻撃のオプションにならない3-4-3
テンションの低い試合だった。実際、選手たちはそんなことはないのだが、そう感じざるを得ないほど盛り上がりもなく、淡々と敗れた。
ベラルーシは決して弱いチームではないが、強くはない。このレベルの相手に勝てないようではW杯では1勝もできないだろう。アウェイではあるが、相手への大声援はなかった。言い訳にはならない。
前半はまずまずだった。セルビアのようなトップレベルのDFがいないこともあって、ボールを保持する時間も多く、前からのプレスもきいていた。だが、相手が慣れてくると次第に崩せなくなった。
試合後に遠藤保仁が「チャンス自体が少なかった」と語ったように、得点の匂いがする場面は少なかった。途中で森重真人を投入し、3-4-3を試したが、その状況は変わらず。この布陣は守備のオプションにはなり得ても、攻撃のそれにはならないだろう。
3-4-3の利点であるサイドでの数的優位を上手くつくれず、素早い攻撃ができていない。これでは4バックでも一緒。1トップに本田圭佑を置いたが、ボールも収まらない。南アのときのようなカウンターを狙うスタイルならば別だが、相手DFが揃っている状況では本田に長いボールを入れてもタメはつくれない。彼はレヴァンドフスキではない。
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