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日本代表 11年前

敗戦も自信を失わない遠藤「ある程度の相手にはゲームを支配できる自信がある。局面崩すには『遊び心』必要」

text by 元川悦子 photo by Kazhito Yamada / Kaz Photography

「試合でいきなりやってもコンビはうまくいかない」

 このレベルの相手に勝てなければ、ブラジル本大会で1次リーグを突破して上位に躍進するのは非常に難しい。そのためにも、決めるべきところで決められる「鋭さ」が求められる。

 ただ単にパスを回しているだけでは勝てない。2010年南アフリカW杯でベスト16入りの原動力となった遠藤には、決めるべきところで決めることの重要性がよく分かっているはずだ。

「確かに最後のところでのひと工夫が必要ですね。ひと工夫をつけるためには、ヘンな言い方になるかもしれないけど『遊び心』を持つこと。最低限守らなきゃいけない基本がチームにはあるけど、最後はいかに相手を騙せるか。

 いろんなアイディアを持たないといけない。個人の突破を試みたとしても、相手の深い位置なら取られても問題ないんで、恐れずやっていけばいい。試合でいきなりやってもコンビはうまくいかないですから、練習から1つのパス、1つの動きを意識してやっていく必要があると思います」と彼は強調する。

 確かに今のザックジャパンは、ホームで戦う時は「遊び心」を多少なりとも見せられるだろう。だが、アウェーのタフな環境に赴くと、精神的余裕がなくなり、いっぱいいっぱいのゲームをせざるを得なくなる。

「アウェーは環境が違いますけど、ホームのようにチャンスは作れるはず。動きの質、パスの質を上げていけば、ホームのように戦えると思います」と遠藤は言うが、果たしてそのギャップをいかに埋めるのか。

 大舞台は8カ月後に迫っている。代表の活動も限られているだけに、彼らはここから時間との戦いを強いられる。

【了】

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