「内容的にはそこまで悲観する必要はない」
だが、さすがは頑強な肉体を持つ選手。セルビア戦には間に合い、長谷部との不動のボランチコンビが先発した。しかしこの日の日本代表は入りが悪く、相手の攻撃を受ける形になってしまう。
2人のところでボールが落ち着かず、不用意なミスからカウンターを仕掛けられる場面も頻発。前半の20~25分間は相当苦しんだ。その後、2人のポジションを入れ替え、遠藤が右に行ったことで流れがよくなり、ボールポゼッション率が向上した。
後半は2人が元の位置に戻ったが、主導権は握り続ける。が、日本は決定機を決めきれず、肝心なところで守備を破られてFKから失点してしまう。後半ロスタイムにも長谷部に代わって出てきた細貝のクロスをセルビアに奪われたのをきっかけに、お手本のようなカウンターを決められる。
新たなボランチコンビのテストも中途半端なまま、日本は敵地で0-2の黒星を喫することになった。
「前半の前半は押し込まれたけど、その後は日本の戦いができた。攻守の切り替えも速かったし、ボールを失っても取り返すことができたのはよかったです。それをリードされてからやるんじゃなくて、前半の最初からやれれば、自分たちの走る距離も短くて済むし、相手を走らせることができますから。
勝利という結果が出なかったのはもちろんよくないですけど、内容的にはそこまで悲観する必要はないと思っています。ある程度の相手にはゲームを支配できる自信はありますし、自分たちがやってきたことを続けつつ、精度を上げたり、局面を崩す動きができればいいですね」と遠藤は今回の敗戦を冷静かつポジティブに受け止めている。
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