「(スタンコビッチは)インテルに来た時にすごいサポートをしてくれた」
加入3シーズン目を迎えたインテルで、今季開幕から2得点2アシストと気を吐く長友佑都。まさに絶好調の男にとって11日のセルビア戦は特別なゲームだ。チェゼーナから移籍した当初、右も左も分からなかった彼にざまざまなアドバイスをしてくれたデヤン・スタンコビッチの現役ラストマッチだからだ。
試合前日の10日夕方、会場となるFCヴォイヴォディナのカラジョルジェスタジアムで公式練習にのぞんだ後も、アルベルト・ザッケローニ監督やセルビアのシニシャ・ミハイロビッチ監督とともに談笑するスタンコビッチのもとに長友が駆け寄り、力強く抱き合う姿が見られた。それほど親しい人物にいいところを見せたいという思いは強いはずだ。
「彼とは2年半くらいプレーして、選手としては言うことはないくらい素晴らしい選手だった。それ以上に人間的に素晴らしく、自分がインテルに来て何も分からない状態の時にすごいサポートをしてくれた。
ケガの時も一緒にリハビリしましたけど、苦しい時でもチームのために行動を起こしていた。彼から学ぶべきところはたくさんありました。そういう選手に引退試合に自分が日本代表の一員として参加し勝負できるのはホントに幸せなことですね。
彼はたぶん、僕が日本代表で戦っているのは見たことないんじゃないかな。生ではもちろんないし、テレビも見たことあるかどうかも分かんない。日の丸を背負って成長した長友佑都っていうのを本人の目の前で見せたいっていう強い気持ちがありますね」と長友は語気を強めた。