肩の力が抜けた“目標なき”セルビア代表
ただし、日本代表がフルメンバーで挑む代わりにセルビア代表は戦力ダウンを強いられている。ようやく世代交代に目処をつけたミハイロヴィッチ監督だが、U-21欧州選手権予選を戦うセルビアU-21代表にミトロヴィッチ、マルコヴィッチ、ジュリチッチ、MFスルジャン・ミヤイロヴィッチ(カイゼリシュポル)の4選手を貸し出した。
更にコラロフ、スレイマニ、MFアレクサンドル・イグニョフスキ(ブレーメン)、DFニコラ・マクシモヴィッチ(トリノ)が怪我で欠場。最終的にDF陣が4人しか残らなくなったことから、U-21代表の一員としてキプロス遠征したナスタシッチを急遽帰国させたほどだ。
今季のセルビアリーグで6試合4得点とセンセーショナルな活躍を続けるパルチザンの17歳、右MFアンドリヤ・ジヴコヴィッチが初招集を受け、彼がセルビア史上最年少のA代表デビューを果たす可能性はあるが、もはや目標を失ったミハイロヴィッチ監督にとって日本戦の目的は何も存在しない。
敢えて挙げるならば、2001/02シーズンのラツィオで彼を指導し、4年前には一緒にベオグラードでコーチセミナーを行ったアルベルト・ザッケローニとの旧交を温めることぐらいだろうか。
しかし、肩の力が抜けたセルビアが一番危険なことを忘れてはならない。セルビアが事実上の三軍で挑み、「0-3」と岡田ジャパンを蹴散らした2010年の親善試合(長居競技場)は、まだ我々の記憶に新しい。
【了】
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