「代表に来た時にはしっかり意識を入れ替えてアピールしたい」
2010年10月のザックジャパン発足以降、コンスタントに代表に名を連ねてきたが、遠藤保仁・長谷部誠の「鉄板ボランチ」の牙城を崩し切れなかった細貝萌。
6月のコンフェデレーションズカップの時も「僕らサブは代表で試合に出ることがほとんどないし、今までずっと主力を脅かすことができなかった。だから、スタメンがいつも同じような感じになってしまっている」と悔しさを吐露した。
唯一、チャンスを与えられたメキシコ戦でも、試合出場機会の少ない酒井宏樹、栗原勇蔵との連携の悪さからエルナンデスに先制点を献上。後味が悪いまま、ブラジルを後にすることになった。
あれから4ヶ月が経過し、細貝は新天地・ヘルタへ移籍。2シーズン前にアウグスブルグでプレーした時の恩師、ヨス・ルフカイ監督のもと、絶大な信頼を勝ち取り、コンスタントにボランチで試合に出場している。
この活躍もあって彼はボランチの感覚を取り戻し、自信を深め、今回の10月2連戦(11日=セルビア戦、15日=ベラルーシ戦)の代表復帰につなげた。
「レバークーゼンでプレーしていた時はスタメンで出た試合が8分くらい。途中からボランチでプレーした時間もありましたけど、今は自分が一番やりたいポジションで長くプレーできている。それはすごくいいこと。
ヘルタの(ルフカイ)監督と代表のザックさんは戦術も違いますけど、ボランチの感覚というのは去年よりはいいし、スムーズにプレーできるのかなと思います。ただ、僕は代表に呼ばれるため、ポジションを奪うためにプレーしているわけじゃない。
チームでしっかりプレーすることが代表にもつながってくる。だからこそ、今回も代表に呼んでもらえた。代表に来た時にはしっかり意識を入れ替えて、自分のやるべきことをやって、いいアピールをしたいですね」と細貝はいつも通りの真摯な姿勢で10月2連戦に向かおうとしている。