ネイマールはマドリーサイドの“生贄”
さて、ではなぜ、そこまでネイマールが責められているのか。これは、ひとえに現在、レアル・マドリーが上手く機能していないことへの不満の裏返しなのだ。
バルサがネイマールを獲得した際、ネイマールは問題児だし、ヨーロッパのサッカーに適応できない、それに比べてベイルは、ヨーロッパのサッカーはお手のものだし、ベテランだから落ち着いているし…というのが、マドリーメディアの言い分だった。
ところが、蓋をあけてみたら、ネイマールの素行は悪くないし、チームに献身的に尽くし、バジャドリー戦に至っては、ゴールのみならず、アシスト、ゴールにつながるプレー作り、と見事な活躍を見せた。
その一方でベイルは負傷し、いまだにベルナベウデビューすら果たせていない状態だ。そういった不満がネイマールへのバッシングという形で表面化しているのだ。
バルセロナは開幕からリーグ8連勝と過去にない最高の成績をあげているのだから、本来、責められる立場にないのだが、早速、勝ち点4点差をつけられているマドリーとしては、責めるための生贄が必要なのだ。
なぜなら、クラシコがもう、目前に迫っているからだ。一昨日、日時が発表された今年の初クラシコは10月26日18時(現地時間)から。“ネイマールバッシング”は、クラシコに向けて始まった序奏なのだ。
【了】
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