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「クラブの延長線上に代表がある」。岡崎慎司が語る自らに足りない“仕掛ける”意識

text by 元川悦子 photo by Ryota Harada

「サッカーはキレイにやるだけじゃ勝てない」

「ホッフェンハイム戦前日に1時間半くらいミーティングをしたんです。自分たちの何が悪いかを監督が全部説明して、選手に聞く形。高校サッカーみたいなやり方だったけど、言ってることは確かに当たっていた。

 チームのリーダー、引っ張るタイプがいないから、監督が怒り出すとみんながシュンとなる。それは僕も感じてたこと。みんなでご飯食べに行くのがいいチームじゃないし、ハーフタイムに指示を待っているだけでもダメだと。

 そういうことを言ってくれるトゥヘル監督はいい監督だと僕は思います。やっぱり監督は選手のリアクションを待ってる。苦しい時にみんなで盛り上げられるようになったら成長だしね。自分もそういう役目を担わないといけない」と岡崎は語気を強めた。

 チーム内での統率力は日本代表でも求められる部分だ。岡崎は、岡田ジャパン時代は中村俊輔や田中マルクス闘莉王、ザックジャパン発足後は長谷部誠や本田圭佑らリーダー的存在の選手に従う傾向が強かった。

 しかし彼も今の代表ではベテランの域に達しつつある。6月のコンフェデレーションズカップ以降、世界の強豪に力の差を突きつけられている日本を自らリードするくらいにならないといけないのだ。

「やっぱりサッカーはキレイにやるだけじゃ勝てない。自分たちが引っ張っていかないといけないと思います。今、チームで苦しい思いをしているのはいいことじゃないけど、いつか必ず来る。

 それをブラジルW杯の前に経験しているからこそ、本番までに調子を上げられる。この中断期間に点を取って自信をつけて、チームに還元できるようにしたいです」と努めて前向きに言う。

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