2016年のリオデジャネイロ五輪。
そのサッカー代表監督の指揮を執るのが、現在ベガルタ仙台の手倉森誠監督だ。J2で長く低迷していた仙台を、J1強豪クラブに作り上げた手腕が高く評価されての選任といっていいだろう。
指揮官としてのキャリアを振り返ると、チームを率いたのは08年。この年はJ2で3位となり、J1・J2の入れ替え戦に回ったものの、ジュビロ磐田に1分1敗と惜敗。あと一歩だったが、昇格とはならなかった。だがその翌年の09年は、見事J2優勝という結果でJ1昇格を果たす。
この年のJ2リーグは、昇格の3枠にC大阪、湘南、仙台、甲府が四つ巴で争う構図となり、さらに3回戦総当りで51試合を戦うという、世界でもかなり過酷なレギュレーションでもあった。最後まで優勝を争ったC大阪には、現在の日本代表・香川真司や乾貴士が在籍していた時代で、そのチームに競り勝って成し遂げた優勝でもあった。
昇格後はチームをJ1に定着させ、昨季は2位に躍進。チームの育成力、マネジメント力、そしてときおり披露するダジャレに定評がある監督と言える。
なお双子の兄弟としても有名で、人気サッカー漫画「キャプテン翼」の立花兄弟のモデルとも言われている。仙台では07~10年に弟・浩氏(現JFA復興支援特任コーチ)との兄弟指導者として注目も浴びた。
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