求められる規制緩和
欧州が世界最高峰の場であり、現行の移籍ルールに変化がない限り、日本人選手のヨーロッパ挑戦は止まらないだろう。有能な若手日本人選手はサラリーよりも高いレベルで切磋琢磨できる環境を選ぶ。
それはお金が唸るほどある中東クラブの獲得打診に応じる選手がほとんどいないことからも窺える。だから、クラブがお金持ちになっても、海外挑戦を目指す有望な若武者を引き止めることは難しいが、能力の高い外国人選手なら呼べる。
ただ、今のJクラブが財力を高めていくことは難しい課題だ。本部のJリーグ自体が資金繰りに困窮し、苦肉の策として2ステージ制を復活させたくらいだ。そして、どのクラブも最終的にそのシステム変更を受け入れざるを得ないほど厳しい状況にある。
そういった冬の時代にお金という“基礎体力”をつけていくことは難しい。これまでだって色々やってきて、今の結果なのだろうから。
そのなかでも資金力を大きく高めたいのなら、外資やスポンサーの参入障壁となっている規制の緩和を含め、根本的な改善案を考えていく必要がある。サッカーはお金がすべてではないが、大きなウェートを占めていることは事実だ。
【了】
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