経営陣は刷新されるのか?
当然彼は、インドネシアでもメディアコンテンツとして高い人気を集める欧州サッカーにも興味を示す。そして目に留まったクラブが、2012年にインドネシアをツアーで訪れたインテルだったのである。
そしてトヒルは、交渉へと乗り出した。当初モラッティ会長は20~30%程度の株式購入から経営参画をしてもらうつもりでいたが、彼が狙うのが第2位株主の座ではなく経営権の全取得。
彼は7月にミラノを訪れ、モラッティ会長らと直接交渉を開始。そして先月の18日にパリで再度会談を持ち、クラブの買収について大筋合意を果たした。イタリア地元紙の報道によれば、トヒルは他の経営参画者とともに、2億5000万ユーロで70%の株式を取得。その後数々の詳細を詰め、早ければ今週末にも正式なサインがかわされる模様だ。
気になるのは、これによってクラブがどう変わるのかということだ。モラッティ会長が希望するのは、クラブの存続と継続的な運営だ。彼はクラブ職員に挨拶をし、おのおののポストの現状維持を確約。
そして現在の役員からも、実子のアンジェロマリオ氏他数人を残す模様だ。トヒル側もいきなり自分たちですべてをやろうとは思わず、「モラッティのノウハウを頼る方向だ」と地元メディアでは伝えられている。
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