なぜもっとサポーターを信用しないのか?
宇都宮:ふと思い出したんだけれども、震災のとき、「Jリーグは震災を乗り越えていきます」ってことを、大東チェアマンはけっこういろんな場でしゃべった記憶があるんです。まさにあの意気が、今求められているんじゃないですか?
2年前は震災で、今回は経営危機。震災は誰のせいでもないわけなんだけれども、危機という状況を共有して「がんばるので力を貸してください」って言うことは何にも恥ずかしいことじゃないと思うんですよね。
澤山:それぐらいの事態だということですよね、数字を見ているかぎりでは。なぜサポーターをもっと信用しないのかって思うんです。
ちゃんと頭を下げたら、わかってくれる人は必ず一定数つくし、その人たちが強力に味方になってくれればいろんなことが前に進んで行く可能性があるわけですよね。だけど、チェアマンは表に出てこない、説明はクラブ任せ、この状態だと「わかってくれる人たち」もJリーグを支持しようがないですよね。すごく勿体無い。
宇都宮:全部じゃないにせよ、ネガティブな気持ちにさせたのは間違いないわけでしょ。説明責任を果たしていないところとか、すっごくJリーグにとってもよくないことだと思いますよ。
澤山:特に話題作りとしても最悪だと思います。まあ実際、チェアマンが記者会見に出てこない程度の話はニュースにならないし、2ステージ制正式決定自体も現にあまり取り上げられてないわけですけども。話題作り的に、このネタはマイナスかよくてトントンみたいにしかならない。起死回生の何かが起こる感じがない。
今日まさに「こやのん」みたいな、「何を考えているのかわかんないけど、すげえ楽しそう」みたいなニュースがありましたよね。こういうことですよね。ほとんどのスタジアムは不便な立地にあるわけですから、「Jリーグなんか楽しそうなことやってるな」っていう印象を毎回ずっと伝えていくってことがすごく大事。