「こやのん」の衝撃
澤山:いやあ、単純に報道する価値が小さいからじゃないですか。絵面として面白くないのもそうですし、ただでさえ扱いが小さかったJリーグが2ステージ制に変わること自体は、興味のない人にとってはどうでもいいニュースでしょう。僕の周囲でも、それなりのサッカーファンを除くと話題にしている人はいません。
放映権を買っている、すでに内定している局は報じたのかもしれません。だから、ひょっとしたら「フジテレビは放映権を買ったのかな?」とか想像はしましたけど。基本的に、そうでないと他局にとって大々的に報じるメリットは別にないし、他に大きなニュースがあればそちらを優先してもおかしくない。
そういう意味でも、大東さんが記者会見に出なかったのは失敗だと思います。大東さんが涙ながらに改革を訴えるとか、机をバーンと叩いて「これしかJリーグの生き残る道はないんです!」とかパフォーマンスをやれば、絵的に面白いし報じやすかったと思います。今日まさに、サンフレッチェ広島の「こやのん」の話が出てるじゃないですか?
宇都宮:なんか、すごいことになってるよね(笑)。
澤山:凄まじいですよ。驚愕しました。僕はこのクラブをずっと20年応援してきましたけど、こんなメディア向けの餌が投下されたのは初めてですよ(笑)。
宇都宮:「緊急会見がある」というから、2ステージのことかと思ったら「こやのんかよ!」って(笑)。
澤山:それで、サンチェとフレッチェが一気に立場が怪しくなって。見せ方が、完全にプロレスですよね(笑)。それで、Yahoo!トップに載るわけです。クラブの社長が身体を張るとYahoo!トップに載る。要は、こういうことをやると広く報じられるわけですよね。
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