大事な試合で出た「経験の差」

「2点のミスで負けた。こっちはしっかり3点を取っているのに。でも、それが経験の差だからしょうがない。今日は選手をほめてあげたい」

　ラモス監督は悔しさをにじませながらも、この結果をどこか達観している様でもあった。おそらくファンも関係者も多くはブラジルの勝利を予想した中で、ここまでの接戦に持ち込んだことは1つの快挙ではある。

　しかし、だからこそ要所、要所で相手の抜け目なさにしてやられ、逆に日本は最後のシーンが象徴する様に、相手が一瞬、わずかに見せてくれた隙を突き切れなかった。中でも日本が大きなピンチを防いだ直後のCKは、経験の差がそのまま出たと言ってもいいシーンだ。

「相手はこういうところを狙っているわけですよ。我々の集中力が切れたところで入る。ブラジルの良さは消しましたけどね。そうしないとボコボコにされるから。それはパラグアイ戦と同じではまったけど、結局は経験の差が出てしまった」