拮抗した試合を制し首位をキープ
予想外の結果が続いた28日のプレミアリーグだったが、7試合中最後に登場したアーセナルは鮮やかな夕暮れがスタジアム周辺を彩る中、スウォンジー相手に他の強豪クラブのような取りこぼしをすることはなかった。
ユナイテッドとシティーのマンチェスターの両クラブがまさかの敗戦、トッテナム対チェルシーも引き分けた。ベンゲル監督は「(結果には)驚いた。しかし、(勝ち点差を広げる)チャンスを生かさなければ罪の意識を感じるだけにプレッシャーも少しあった」。
しかし、そう話すフランス人指揮官が満面の笑みを見せたことが物語るように、心配は杞憂に終わった。新鋭グナブリー、今季絶好調のラムジのゴールで2-1の勝利を収め、リーグ首位を堅持した。
序盤から互角の試合だった。プレミアリーグでもパスを重視する2チームの対戦だっただけに驚くには当たらない。しかし、アーセナルはウォルコット、チェンバレン、ポドルスキ、カソルラ、ロシツキーら攻撃陣が軒並み負傷離脱。
4-2-3-1の布陣はいつも通りだが、2列目の左サイドにウィルシャー、逆サイドには18歳のグナブリーを起用する策を強いられた。前半はスウォンジーの高いラインとコンパクトにまとめたフォーネーションにスペースを見つけることができなかった。
この時点ではスウォンジーのラウドルップ監督に軍配が上がっていたが、両チームの枠内シュートが0本だったことが示す通り、膠着状態が続いた。
しかし、すべては後半の4分間で変わった。アーセナルを勝利に導いたのは、ウェールズ代表ながらファンからのブーイングを受けてのプレーを続けたラムジーだった(編注:スウォンジーはウェールズにあるクラブ)。
58分、スウォンジーゴール近くで巧みなスルーパスを出して、グナルビーが先制点。62分にはカウンターの起点になると、最後はジルーのパスから鮮やかなゴールを決めた。アーセナルは守備面で相変わらず心許ないプレーを見せる場面もあったが、スウォンジーの反撃を終盤の1点だけに抑えた。