ダービーでの消極的采配は温存か?
9月25日、キャピタルワンカップ三回戦、マンチェスター・ユナイテッド対リヴァプールは1−0でユナイテッドが勝利を収めた。
モイーズ監督は、22日に開催されたマンチェスターダービーから8人もスタメンを入れ替え、フレッシュな選手を送り込んだ。この入れ替えを見る限り、大敗しているにも関わらずダービーで交代枠を二つ使わなかった判断は、リヴァプール戦に向けての「温存」だったのだろう。
ダービーでの捉えようによって「目の前の試合を捨てた」とも言える判断は、長期的にみて正しいかどうかまだわからない。何故なら一見、非効率にも見える「負け試合を捨てない姿勢」も、シーズンを通して積み重ねれば諦めない姿勢を培い、勝者のメンタリティに繋がる可能性もあるからだ。
とはいえ、「温存」したことにより、短期的には「リヴァプール戦勝利」という形で成功をおさめた。往年のライバルを相手に勝利したことで、チーム内の雰囲気が良くなり、今後の勝ちに繋がっていく可能性もある。
私はダービーでの采配を、ビッグマッチの経験不足による誤った判断ではないかと指摘した。ただ今後、リヴァプール戦の勝利で勢いに乗ったユナイテッドが、上位陣を相手にして良い戦績を収めれば、モイーズ監督の「ダービーの勝負はあきらめ、リヴァプール戦に備えた」判断は正しかったということになるだろう。
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