相手をイメージしたトレーニング
今矢:僕は子どもも教えていますが、例えばマーカーを敵に見立てる練習でマーカーのすぐ横を通すプレーヤーとキチンとマークを外す動きをしてから届かないところにパスを出す選手とで大きな違いがあります。ドリブル練習とかだとイメージがない子どもは平気でマーカーを跨いだりしますからね。いやいや、それはディフェンダーだから跨げないだろうと(笑)
河治:マーカーを単なるマーカーとしてしか見ないで動かないものだと思ってしまったらもうそこで練習の精度は大きく下がってしまうんですよね。でも、ディフェンダーだと認識して「コイツが何かやってくるかもしれないぞ」っていう意識でいれば、プレーは絶対変わってきますよね。
今矢:スイスのチーム(ザマックス)にいた時、マーカーを置いてディフェンダーに見立ててシュート練習をしますが、ギリギリのところを通してシュートして入っても、監督がすごく怒るんですよ。今のは絶対、取られているぞと。そこで“通ったからOKじゃん”って思っている選手は絶対にそれ以上いけないですよ。
そういうイメージがトレーニングの時点から出来ているのが一流の選手だという事ですよね。
あと試合では、自分のゲームが出来るか、ということ。自分は何が得意かって言う事を知っていて、その得意な部分を出す事ができないといけない。でも相手が強かったり自分たちが研究されていたりすると、その得意な部分を出すことは難しくなります。
この相手と対峙していたら得意な部分を出すのは難しいとか、このチーム相手だと出来ないとか、その判断が早ければ早いほどいい選手だと思います。その上でじゃあどうすれば勝てるかということを考える。そしてそれは、経験が一番大事です。どれだけ強い相手とやってきたか。肌で感じられなければそういう経験を積むことは難しい。
その意味で言うと内田選手はCLでベスト4まで行ったことがある選手。トップレベルの選手との経験を持っているというのも含めて相当大きな選手だなと思いますね。
河治:ウルグアイ戦の後に内田選手が言っていたのは「細かいミスは誰でもあるが、これはダメだろうっていうパスはトップレベルの選手は絶対にしない。自分の事だけじゃなくて、そういうミスが出てしまったことが悔しい」というのはすごく悔しそうに言っていましたね。
【了】
企画
一般財団法人フットプロム協会:1対1または2対2で戦うフットボールの新しい形態のスポーツが“フットプロム”だ。サッカーやフットサルにおける1対1での駆け引きが凝縮されているとあって、これまでJリーガーやFリーガーなど多数のプレーヤーが挑戦し、そのゲームとしての奥の深さに魅了されている。
※9月18日から配信の「1on1FootballTV」は日本代表のボランチコンビ、遠藤・長谷部の両選手をパラメータ化する企画を展開しました。今後も密度の濃い内容を提供していきます。
グラビアアイドル・モデル撮影会グラ☆スタ!:魅力的な女性モデルと、一般参加のカメラマンが、撮影会を通して楽しいひとときを過ごせる。撮影会初心者の方も、立派なカメラを持ってなくても大丈夫です。デジカメ、コンパクトカメラでも、堂々と、そして心を込めて撮って下さい。
プロフィール
藍澤慶子(グラ☆スタ!):【進行】
女優・タレント・モデル。特技は英会話、バイオリン、フルート、殺陣で、得意なスポーツはバレーボールとソフトボール。「グラ☆スタ!」仲間とフットサルを体験し、サッカーの虜に。好きな選手は内田篤人。(個人公式ブログ「藍澤慶子のけぱぴずむ」、Twitter IDは @kepipike928)
藤間洋介(フットプロム協会・代表理事):【解説】
一般財団法人フットプロム協会代表理事。各地で無料体験会などを行い、フットプロムの普及・振興を行っている。1対1に特化した少年向けサッカースクール“1on1SoccerSchool”も原宿校・横浜校で展開中。
今矢直城(早稲田ユナイテッド監督):【解説】
10歳からオーストラリア・シドニーで過ごし、現地で日本人初のプロサッカー選手としてプレー後、スイスやドイツでもプレー。スイス時代の2003-2004シーズンにはUEFAカップにも出場。現在は社会人チーム・早稲田ユナイテッドの監督を務めるとともに、自身で少年向けサッカースクールも展開中。
河治良幸(サッカージャーナリスト):【解説】
東京都出身。サッカー専門新聞『エル・ゴラッソ』で日本代表を担当し、欧州からJリーグ、更には育成年代まで、グローバルな視点でサッカーの潮流を見続ける。監督の采配や選手のプレーなど分析コラムを中心に、多くの専門誌に寄稿。セガ『WCFF』シリーズの開発に携わり、手がけた選手カードは3500枚に達する。
Twitter IDは @y_kawaji